個人事業主になる方法と手続き

個人事業主になる方法
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個人事業主として独立を目指す際の準備と手続きについて、わかりやすく整理しました。以下のステップに沿って、必要な準備を進めましょう。


(1)事業の基本を決める

まず、いつから誰(屋号)が、何(事業内容)を、どこ(場所)で行うのかを明確にします。特に、事業に使用する名前、すなわち「屋号(やごう)」はビジネスの顔とも言えます。シンプルでわかりやすい屋号がおすすめです。

  • 屋号の必要性
    屋号は以下の場面で必要になることが多いです。
    • 開業届の提出
    • 契約書、見積書、請求書、領収書など
    • 確定申告や事業用口座の開設
  • 屋号のポイント
    • 覚えやすい
    • 業務内容をイメージしやすい
  • 屋号の注意点
    • 「○○会社」「○○法人」などの名称は法人でない限り使用不可
    • 「○○銀行」「○○証券」などの特定業種も使用できません
    • インターネットで同じ屋号がないか確認しましょう

(2)税務署への相談

事業計画が固まったら、所轄の税務署で個人事業主として必要な手続きについて相談しましょう。税務署のホームページから管轄を調べ、電話での相談や個別相談の予約が可能です。

(3)銀行への相談

事業用の銀行口座を開設するには時間がかかるため、事前に必要な書類や期間について確認しましょう。特に屋号付きの口座開設には印鑑も必要です。

  • 銀行の種類(規模の大きい順)
    • 都市銀行  :全国展開、大企業向け(個人事業主の口座開設は難しい)
    • 第一地方銀行:財務安定性が高く幅広いサービス
    • 第二地方銀行:地域密着型で、個人事業主向けサービスが豊富
    • 信用金庫  :中小企業や個人事業主が主な取引先

銀行を選ぶ際は、以下のポイントに注目しましょう

  • 事業成長に合った金融商品(融資)
    自分の事業に適した金融商品や融資サービスを提供しているかが重要です。成長段階に合わせた資金調達をサポートしてくれる銀行を選びましょう。
  • 資金調達がしやすい銀行を選ぶ
    事業運営には資金調達が欠かせません。必要なタイミングで資金を調達しやすい銀行は、事業を円滑に進めるうえでの大きな味方です。
  • 最寄りの支店を選ぶ
    銀行の支店は、事業所在地に最も近い場所を選ぶと、急な訪問や書類の提出が必要な際に便利です。
  • 個人事業主・フリーランスに融資しやすい銀行
    銀行の種類ごとに融資条件は異なります。地方銀行や信用金庫など、個人事業主やフリーランス向けの融資に積極的な銀行を選ぶとよいでしょう。規模が小さな銀行では、融資を受けやすいですが、融資金額は一般的に低めです。

(4)開業届の提出

開業届を記入し、税務署へ提出します。事業の種類について不明な点は税務署で確認しましょう。

(5)確定申告の種類を決定

開業届と一緒に確定申告の種類(青色申告・白色申告)を決定します。青色申告なら最大65万円の特別控除があり、税務面でメリットがありますが、複式簿記が必要です。白色申告は簡便ですが控除がありません。

(6)消費税について

売上が1,000万円未満の場合、消費税は免除されますが、インボイス制度の開始に伴い、取引先に応じてインボイス登録が必要か確認しましょう。

(7)印鑑の作成

銀行印や丸印、角印、ゴム判などの印鑑を作成しましょう。注文から納品まで1〜2週間程度かかるため、早めに準備するのがおすすめです。

(8)銀行口座の開設

屋号付きの事業用口座を開設します。地方銀行や信用金庫など、事業内容や地域に適した銀行の選択を考慮してください。

(9)クレジットカードの準備

事業用のクレジットカードやETCカードを作成し、経費をプライベートと分けて管理しましょう。楽天カードなどはポイントが貯まりやすく、おすすめです。

(10)マイナンバーカードの取得

e-Taxでの確定申告にはマイナンバーカードが必要です。スマートフォンが電子申告に対応しているか事前に確認しましょう。


個人事業主としてのスタートには、準備が重要です。ステップごとに手続きを進め、スムーズに開業できるように備えましょう。

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