【はじめに】
個人事業主として独立する前に、まずは年間いくら稼ぎたいかという目標を立てることが重要です。そのために、自分が1年間で必要な生活費をしっかりと把握し、その金額を基に利益目標を設定しましょう。
1. まずは生活費の確認から
まずは自身の1年間の生活費の合計を確認することから始めましょう。その金額が目標金額となります。
- 家賃
- 光熱費
- 食費
- 携帯代
- 車のローンや駐車場代
- 生命保険代
- サブスクリプションサービス
- お小遣い
- など
これら1年間にかかる全ての支出を合計し、その金額が最低限稼がないといけない金額になります。
2. 技術職の場合の入金タイミング
技術職は、販売職と違い毎月入金があるとは限りません。毎月コンスタントに入金があることがりそうですが、なかなか思い通りにならないことが多いです。
技術職で請負契約をしている場合、入金するタイミングは、その仕事が完了して初めて入金されます。そのため、最短でも3〜4ヶ月、長い時は10ヶ月〜1年以上の期間、入金がないことも珍しくありません。
そのため、最低でも半年分の生活費を貯金として準備しておくことが推奨されます。貯金額は、自身が関わる業界の1物件あたりの工期を基に判断してください。
3. 私の実例:設計業務の入金サイクル
私の設計業務の例では、次のような入金スケジュールになります。
<設計工期3ヶ月の場合>
- 4月下旬に契約
- 7月中旬に工期終了
- 入金サイト30日のため、最初の入金はお盆前(8月中旬)
この例の場合、4月~8月の間入金はありません。そのため複数物件を重複して受注し並行して作業を進めています。そうすることで、9月、11月と断続的に入金がまとまって入ってくることが多いです。
したがって、今年度の生活費は前年度に稼いだお金で賄い、今年度の収入は来年度の税金や生活費のために働いているという感覚です。
4. 貯金がない状態でのリスク
もし、十分な貯金がない状態で個人事業主を始めた場合、目先の生活費や支払いのために稼がざるを得なくなり、自転車操業に陥るリスクがあります。こうなると、仕事の安定性や精神的な余裕を保つのが難しくなります。
【まとめ】
個人事業主として成功するためには、最初に年間の生活費をしっかりと把握し、貯金を準備しておくことが重要です。特に技術職の場合、入金タイミングが不定期であるため、半年分の生活費を貯めておくことが推奨されます。計画的な資金管理が、個人事業主としての安定したスタートを切る鍵となります。
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